デニムシャツの種類は大きく3つに分けられる

デニムシャツとは現在、一般的にインディゴブルーのシャツ全般を指すが、実は正確に言うと「デニム」「シャンブレー」「ダンガリー」は異なる生地だ。気にせずとも問題ないが、理解しておくとより納得のいく服選びができることは間違いない。

デニムは、縦糸が色糸(インディゴ)、横糸が白糸の※綾織物だ。テントや船の帆に使われていたキャンパス生地が起源であり、一般的なジーンズやトラッカージャケットに使用されている。インディゴの縦糸が色落ちして、下に隠れた白糸が目立ってくるエージングはデニムの特徴のひとつだ。(※綾織とは?..ツイルとも呼ばれ、経糸が2または3本の横糸を通過した後に、1本の緯糸の下を通過することを繰り返す織り柄だ。)また、綾織りは別名で斜文織と呼ばれているように、表面に斜めの織り模様が浮かぶ。ちなみに、リーバイスやエドウィンで使用されているデニムは右綾、Leeに使用されているデニムは左綾と、綾織の向きもブランドやアイテムによって異なる。

シャンブレーとは、縦糸が色糸で横糸が白糸の平織物。(※平織とは?..縦糸と横糸を交互に浮き沈みさせる最もシンプルな織り方。模様は左右対称となり、頑丈・丈夫で、摩擦に強い。)デニムとは”織り方”が異なるため、色味や風合いに違いが生じる。表面から見て十字にクロスした平織ならではの織り柄が見えるのが特徴だ。

ダンガリーとは、縦糸が白糸(キナリ)横糸が色糸(インディゴ)の綾織物。縦糸と横糸の使い方がデニムとは逆のため、デニムと比べて白糸の見える面積が増えて明るめなブルーの表情をみせる。

肩や背中上部にヨーク(切り替え)があり、スナップボタンのあるデザインがウエスタンシャツだ。アメリカ西部に生息していたカウボーイたちが着ていたシャツをルーツに作られたものであり、別名カウボーイシャツとも呼ばれている。ちなみに、スナップボタンは落馬などの緊急事態の際にボタンの着脱が行いやすいように採用されているのだとか。

名前の通り、仕事が行いやすいように機能性を重視したデザインで、両胸にポケットが付いていることが多い。カジュアルスタイルと相性抜群であり、着こなしにほどよく男の武骨なムードを漂わせてくれる。

ドレスシャツの型紙で仕立てられた品のあるデニムシャツ。一枚での使用はもちろん、タイドアップからスーツやジャケットのインナーまで幅広く活躍を期待出来る優れモノ。スーツスタイルのさりげないハズしとして取り入れるのにも最適だ。

毎度、洒脱な着こなしで多くの人々の視線を奪うマルコ氏の、デニムシャツを使ったカジュアルスタイルをピックアップ。氏はドレススタイルを得意としているだけあり、カジュアルスタイルにもそれとなくドレス要素を取り入れている点に注目したい。例えば、デニムシャツは胸ポケットがなくドレッシーな仕立てのものをチョイス。デニムシャツにチノパンという、字面だけ見るとラフなスタイリングも、大人にふさわしいきれい目コーデに仕上げている点はさすがだ。

ミリタリーやワークのムードが高まる両胸にポケットが施されたデニムシャツは、コーデに取り入れるだけで頼り甲斐のある男らしさ際立つ印象に仕上がるのが魅力的だ。ボトムスにスラックスをチョイスすれば、男らしさと繊細さが両立する武骨ドレッシーなコーディネートに。下の御仁はドレスアイテムの中では最もスポーティな位置付けであるチェック柄のスラックスをセットしてテイストの統一感を高めている。

リメイク加工が施されたデニムシャツは、シンプルでマンネリ化しがちな夏コーデを一新するのにうってつけ。こちらの御仁は、VANQUISH & FRAGMENTのリメイクウエスタンシャツをセットして、コーデを格上げ。部分的な色落ち加工やペンキの散らし、ヴィンテージ素材のパッチワークなど、細部にまでこだわった加工の数々がコーデの魅力を高めている。こんなリメイク加工が施されたデニムシャツは、ディーゼルやディースクエアードなども定評があるため、気になる方はぜひ一度チェックを!

デニムシャツの着こなしをこなれ感ある印象に仕上げるなら、ハーフタックインは外せない選択肢の一つだろう。前立てを境に片身頃だけタックインするというひと手間を加えるだけでご覧の通り、コーディネートが洒脱にアップグレードされる。直近のピッティウオモ96で数多く見られたネッカチーフ使いは、デニムシャツと色味を合わせて統一感を。首回りがすっきりと見えるバンドカラーのデニムシャツとの相性も◎

真っ白なシングルピークドテーラードジャケットに生成りホワイトのリネンパンツをセットした清涼感溢れるクリーンなジャケパンコーデ。一歩間違えるとキザな印象を与える恐れのあるこんなコーデも、インナーにデニムシャツをチョイスすればダンディズムを感じるこなれた男の装いに。セオリー通りに袖口からちょうど良くシャツをレイヤードさせれば、白のワントーンの間延びを抑え、より手慣れ感のある雰囲気に仕上がる。

オーダーシャツなどでは、イニシャルが刺繍される場合が多いウエスト部分に、あえてバラの刺繍を施すことで色気のあるスパイスを注入したデニムシャツコーデ。ボトムスは細ストライプのパンツをセットしてスマートに仕上げ。ベルベットをアッパーにあしらったアディダス スニーカーのチョイスもテイストにマッチしていて◎

コーデのアクセント足しに最適なアメリカ生まれの缶バッジ。ウエスタンなムード漂うデニムシャツとの相性は抜群だ。良くも悪くも男くささのあるデニムシャツの魅力を活かしながら、ポップなアクセントをプラスできる。ブラウンスエードでベルトとブーツをリンクさせた小物使いも秀逸だ。

アメリカ西部のカウボーイたちが着ていたとされるウエスタンタイプのデニムシャツを取り入れた御仁のスナップを紹介。肩と背中にヨークが入ったウエスタンタイプは、デニムシャツの中でも特にラギッドな雰囲気を持ち、着こなしが武骨に仕上がる。そんなウエスタンシャツと呼応させるように、白スニーカーはトゥにスタッズディテールが配されたものをチョイス。

ドレスシャツの型紙を採用したデニシャツと比べて、ウエスタン仕様のデニムシャツは色落ちに加えてダメージ加工もサマになるのが嬉しいポイント。下の御仁は、そんなダメージ加工が施されたデニムシャツをチノパンと組み合わせて鉄板のアメカジコーデを表現。ベルトで取り入れたターコイズのバックルによるアクセントも良い感じだ。

タックアウトでもだらしない印象を与えない、ほどよく短い着丈に設計されたデニムシャツをチョイスした御仁をピックアップ。ぱっと見ではオーソドックな味出しデニムのシャツだが、ポケット部分をよくみるとフラップ付きポケットのフラップを取り除いて、再構築したようなデザインが施されている。色落ちの応用で、こんなさりげないアレンジを楽しめるのもデニムシャツならではの魅力のひとつだ。

男の渋味を色気へと昇華する渋色のコロニアルカラースーツ。直近のピッティウオモでも、オリーブグリーンやカーキのスーツに身を纏って会場を闊歩する洒落者の姿が散見された。そんなスーツスタイルをさらにこなれさせるのに有効なアイテムのひとつが、デニムシャツだ。ドレスシャツの王道ファブリックであるブロードとは一味違うテクスチャーで、Vゾーンを一味違う魅力を備えた印象へと導いてくれる。

半袖シャツとクロップドパンツの合わせで抜け感たっぷりに仕上げた、春夏コーデの参考にしたい御仁をキャッチ。ワンロールした袖口の裏側には白ラインが施されており、見せることで爽やかな印象を後押し。白の抜けによって、アースカラーパンツの土っぽさを中和している点も見逃せない。

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